☆×2

妄想大好きな女と心が読める王子様がくっ付いちゃう、というお話です。

独身の彼女もいない30のオッサンがたった一人でこの映画を観る、
ということ自体がそもそも間違っているという気もしますが、
映画が始まる前から結末なんて分かり切っていますし、
心が読める人と結婚したらどうしたらいいんだろう?という
おそらく現実には存在しないであろう問題に主人公が悩む話ですし、
まあ端的に言って非常にどうでもいい映画でした。

ただそんなことはそれこそ映画を観る前から分かっていたので別にいいんですが、
気になるのはこの映画の幼稚さですね。
まず外国人描写。物凄く記号的で、まったく実在する人間のようには見えません。
それから主人公の妄想。まあ妄想なので幼稚なのも当然と言えば当然なんですが、
基本的に変な格好をして変なことをやっているだけですし、
こんなことからこんなムチャクチャな妄想が、というような
アイディアを乗っけてきてるところが一つもないのでちっとも面白くありません。
あとそもそものこの話。結局のところこれは、
今の自分をそのまま好きになってくれる王子様がいつかきっと現れてくれる、
ということですよね。自分は何にもしなくても。
まあそう思いたいんだったら一生そう思ってればいいと思いますが、
そんな都合の良い王子様が世界の人口73億人のうち一体何人いるのか
一回くらいは計算してみた方が良いと思います。

とまあ、この映画の幼稚さをいくつか挙げた上で改めてこの映画のことを考えてみると、
もしかしたらこの映画自体が
原作漫画の作者である森本梢子、もしくはそれを支持している世の女性達の妄想、
そしてそれを観る観客は心を読めるという王子様のような気持ちが味わえる、という
素晴らしくメタ的な映画なんだと思えないこともない、…というようなこともないんですけどね。

まあ愛だの恋だのといったものを
心から盲目的に素敵なものだと思える人ならそこそこ楽しめる映画だと思います。
ジジイのくだりは結構感動的で良かったと思いますしね。